部分遮音に御用心!ぜひ知っておきたいメガホン効果とは?

メガホン効果

これも私が良く使う言葉。
防音室を作ると、床・壁・天井・窓・ドアを出来るだけ均一の性能にしてやらないと弱い所に音が集中してしまいます。

例えば防音室の中で音を出している最中にドアをいきなり開けると、中で出している音が集中してドアより出てしまう現象です。
音を集中させて音を出す、これがメガホンに似ているわけです。

宇宙空間で宇宙船に穴が空いたら、そこから空気が漏れてしまうのと同じ事です。
(宇宙は行った事はありませんが)

防音室設置前は壁や天井などから抜けていた音が、防音室を作ったことにより音の逃げ場がなくなった事になります。
だから室内音響はしっかりやらないといけないわけです。

 

大変に重要なのは、『窓だけ遮音』や、マンションで階下より苦情が来たので『床のみに手を施す』。
そうすると、部分的に手を施したことによって音は他の逃げ場に行ってしまい、他の所から音が漏れるようになってしまう事があります。

メガホン効果の発生、そしてコインシデンス効果(いずれ記載します)の発生など建築では学べない学問ですが、気をつけないといけないことです。
勉強する事はいくらでもあります。