防音室の性能を考えるときに欠かせない「位相」とは?どこまでも質実剛健を目指すディオラボ

【位相(いそう)】

これも良く使う言葉ですが、建築ではあまり出て来ない言葉です。

例えば防音室の壁面、これは基本的にすべて同じ質量とします。
一部の質量が変われば、そこにホコロビを生じ、狙った性能が出なくなるからです。

一部のみ材料を変えると質量が変わります。
これを位相が変わると言います。

しかしながら、わざと位相を変える事もあります。
それは床と壁とのジョイント部分です。
壁の音振動を床に直接伝えたくないので、床と壁との接点に位相を変えるための材料を使用しています。

※壁振動を直接床に伝えないためのもう一つの方法も採用しています。
機会改めて紹介します。
(壁と床が隙間を空けずに縁を切る事が、安価で出来れば理想的なのですが。)

 

防音室には、2つの機能が一般にはあります。

圧倒的に多いのは、中の音(楽器など)を外(屋外)に出さない事。
もうひとつは、外の音を中に入れない事です。

多くのメーカーは、中の音を外に出さない処理をしているようです。
メーカーによっては、内部の壁は音調整と仕上げも兼ねた壁とし、外部は固い材料を使用した仕上げにしています。
(ユニット式の防音室などに良く見かけられます。)

この遮音方法を正相逆相という言い方をする事もあります。

 

ディオラボのパネルは内部も外部も同じにしており、はじめから正相、逆相の区別はしていません。

内部の音調整はサウンドチューニングパネルが担います。

弱点となる窓は、元々のサッシより充分な空気層を取り縁を切るようにする事と、床以外はどこも建物に接しないようにしてサウンドブリッジの発生を防いでいます。

すなわち、外部にも内部にも強い防音室にしたい考えです。

 参考ページ

▼音が壁や天井を伝わるしくみについてご説明しているページです。


▼建築でよく使う「縁を切る」とはどういうことかを解説したページです。


▼防音室ディオラボオリジナルの音響アイテムについてはこちらから。


 

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